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[平成24年度介護保険法改正解説] 介護予防・日常生活支援総合事業のインタフェースが公開される!

2011年8月4日 19時00分 ウェル
平成23年7月27日の事務連絡において、介護予防・日常生活支援総合事業のインタフェースおよび請求明細書の案が示されました。
平成24年4月1日の施行に向け、保険者(市町村)、地域包括支援センター、サービス提供事業所は準備を加速させる必要があります。
ウェルでは、その準備の手助けとなるよう、今回示された情報を詳しく解説します。

資料はWAMNETにて公開されています。
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb05Kaig.nsf/vAdmPBigcategory20/B48E122877C1DAF6492578DA002F2DDF?OpenDocument


 事務処理の流れについて(資料1)

資料1では「国保連合会へ審査支払業務を委託した場合の介護予防・日常生活支援総合事業の事務処理の流れ(案)」が示されています。(図1、図2参照)
国保連合会へ審査支払業務の委託が行えることは以前の記事でお伝えしましたが、今回、サービス提供事業所への支払方法によっては委託できないサービスがあることが記載されています。

・審査支払業務を委託することが可能
個々の利用者の1ヶ月の利用状況に応じて費用の支払を行うサービス
・審査支払を委託することができない
事業全体に対して一括して委託費として支払うサービス(いわゆる箱払い形式)
※現行と同じく、保険者が事業所に対して直接費用を支払うこととなる

事務処理の流れは①~⑯の順番で記載されており、①~⑥が事前準備の流れ、⑦~⑯がサービス提供時の流れとなっています。

図1.国保連合会へ審査支払業務委託時の流れ (クリックで拡大します)

図2.国保連合会へ審査支払業務委託時の流れの説明 (クリックで拡大します)
(①~⑯は図1に対応しています)


全体的な流れについては、従来の介護給付等と似ていますが、介護予防・日常生活支援総合事業固有の流れが幾つかあります。
ポイントとなる部分は以下のとおりです。

③ サービス内容の決定・連絡
介護予防・日常生活支援総合事業で実施するサービスの内容およびサービスの費用、利用者負担の有無を保険者にて定め、国保連合会へ連絡します。今回の事務処理の流れには記載されていませんが、地域包括支援センターおよびサービス提供事業所への連絡も必要です。
⑪ 受給者情報の提供
介護予防・日常生活支援総合事業の対象者は、二次予防事業対象者および保険者・地域包括支援センターのアセスメント結果により決定された要支援1・2の対象者となります。要支援1・2の対象者は従来、受給者情報を国保連合会へ提供していますので、二次予防事業対象者の情報を新たに提供することとなります。
⑫ 費用の請求(ケアマネジメント分)
地域包括支援センターにて行うケアマネジメントに対する請求明細書の提出を指していますが、従来では請求明細書とセットで提出していた給付管理票が明記されていません。これは平成22年8月6日に改正された地域支援事業実施要綱において、業務負担削減の目的でケアプランの作成が必須では無くなったことによるものでしょう。


 国保連合会とのインタフェースの変更点について(資料2~5)

資料2~5ではインタフェースの変更案が示されています。
都道府県事務処理システム、保険者事務処理システム、事業所事務処理システムに大きく影響を及ぼす部分ですので、利用しているシステムが今後対応を予定しているのか導入しているソフトウェア業者に確認することも必要となります。

・都道府県インタフェースの変更点(資料2)
具体的な変更点は今後提示予定となっていますが、介護予防・日常生活支援総合事業のサービス提供事業所情報に関する変更であると想定されます。
・保険者インタフェースの変更点(資料2、資料3)
介護予防・日常生活支援総合事業サービスコード異動連絡票情報の追加及び市町村固有異動連絡票情報のレイアウト変更、国保連合会保有給付実績情報のレイアウト変更が検討されていますが、具体的な変更点は今後提示予定となっています。

市町村固有異動連絡票情報のレイアウト変更には、サービス種類毎の支給限度額等を追加予定と記載されているため、保険者にて支給限度額を定めることが想定されているようです。

受給者異動連絡票情報については、項目の追加変更は無いものの、二次予防事業対象者の情報を提供できるように「要介護状態区分コード」に設定できる値として「10:二次予防事業対象者」が追加されています。

地域支援事業実施要綱によると、要介護認定審査会にて非該当と判定された対象者は、基本チェックリストでの判定を待たずに二次予防事業対象者とすることが可能ですが、この場合、受給者異動連絡票情報として、非該当データのみを送れば良いのか、それとも非該当データおよび二次予防事業対象者データを送る必要があるのか等、具体的な事例に対する回答は今後Q&Aで提供されると想定されます。
・サービス事業所インタフェースの変更点(資料4)
介護予防・日常生活支援総合事業に対する請求書情報・請求明細書情報が追加されています。いずれも国保連合会への提出媒体としては、伝送・磁気のみとなっており、帳票には対応しないことが記載されています。

請求書情報・請求明細書情報ともに「交換情報識別番号」など設定する値を変更する項目はあるものの、従来の介護給付費請求書情報と比べて項目の追加変更はありません。

ポイントとして、「限度額管理対象単位数」には請求明細書の請求額集計欄の「サービス単位数計」の値を設定するとなっていますので、限度額管理対象外となるサービス(特別地域加算、ターミナルケア加算等)を想定していないと思われます。

また、公費に関する項目は設定不要となっていることから、公費請求は想定していないことも読み取ることができます。
・居宅介護支援事業所インタフェースの変更点(資料5)
介護予防・日常生活支援総合事業のケアマネジメント費に対する請求書情報・請求明細書情報が追加されています。いずれも国保連合会への提出媒体としては、伝送・磁気のみとなっており、帳票には対応しないことが記載されています。

請求書情報については、「交換情報識別番号」など設定する値を変更する項目はあるものの、従来の介護給付費請求書情報と比べて項目の追加変更はありません。請求明細書情報については、「交換情報識別番号」など設定する値を変更する項目とともに、「利用者負担額」の項目が追加となっています。従来の介護給付のサービス計画費では、利用者負担額は0円でしたが、介護予防・日常生活支援総合事業のケアマネジメント費では、利用者負担額を徴収することもあり得るためと思われます。地域包括支援センターでは利用者負担額を正確に把握しておく必要があります。

 請求明細書様式案および請求明細書記載例(資料6、資料9)

介護予防・日常生活支援総合事業に対する請求書(資料6-1)、請求明細書(予防サービス費・生活支援サービス費)(資料6-2)、請求明細書(ケアマネジメント費)(資料6-3)の様式案が示されています。

・請求書の様式案(資料6-1)
従来の介護給付費請求書と比べて公費請求の枠および特定入所者介護サービス費等の枠が取り除かれているため、シンプルな様式となっています。
・請求明細書(予防サービス費・生活支援サービス費)の様式案(資料6-2)
従来の介護給付費請求明細書と比べると、幾つかの重要な内容を読み取ることができます。
  • 介護予防支援事業所を記載する枠がない
  • 支給限度額の管理対象単位数、管理対象外単位数を記載する枠がない
  • 給付率を記載する枠がない
  • 公費に関する情報を記載する枠がない
  • 単位数単価は「10.00円/単位」固定となっている
介護予防・日常生活支援総合事業における単位数、および利用者負担額については地域の実情に応じて保険者が定めることとなっています。請求明細書記載例(資料9)を見ると、利用者負担が定率、定額、負担なしの記載方法が例示されており、「事業費請求額」「利用者負担額」の項目で切り分けることとなりそうです。

また、単位数単価が固定となっていることから、保険者にて単位数を設定する際に地域区分を加味する必要があると予測されます。
・請求明細書(ケアマネジメント費)の様式案(資料6-3)
従来の介護給付費請求明細書と比べると、幾つかの重要な内容を読み取ることができます。
  • 公費に関する情報を記載する枠がない
  • 単位数単価は「10.00円/単位」固定となっている
  • ケアプラン作成依頼届出日を記載する枠がある
  • サービスコードを記載する枠は1箇所
ケアプラン作成依頼届出日は居宅介護支援事業所インタフェースにおいて必須項目となっているため、介護予防・日常生活支援総合事業においても、保険者への届出が必要であることがうかがえます。但し、介護サービス費のように利用者または居宅介護支援事業所が届出を行うのかは明記されておりません。介護予防・日常生活支援総合事業は、どの対象者についてどの地域包括支援センターでケアマネジメントを行うのか、保険者があらかじめ決めて一体的な支援を行うことになるだろうと推測されます。届出そのものを求めるのかどうかについては、現在も検討しているのではないかと推測されます。

また、サービスコードを記載する枠が1箇所しかありませんので、多くの加算は想定していないことも読み取ることが可能です。

 サービスコードについて(資料7)

資料7では介護予防・日常生活支援総合事業におけるサービスコードの考え方についての案が示されています。介護予防・日常生活支援総合事業のサービス種類として、従来の介護予防事業における訪問型予防サービス、通所型予防サービスや新たに事業の対象となる配食・見守り等の生活支援サービスが追加されるようですが、従来の予防給付サービスに該当する内容については検討段階とのことで具体的には示されていません。


 事業所番号について(資料8)

資料8では事業所番号の付番方法が示されています。介護予防・日常生活支援総合事業の事業所指定は保険者にて行いますが、既に指定事業所又は基準該当事業所として事業所番号を付番されている場合は、既存の事業所番号を使用することができます。また、複数保険者に対してサービスを提供する事業所に対しては、最初に付番された番号をそのまま使用可能となります。


 今後のスケジュールについて

今回の事務連絡で提示された内容は、平成23年7月11日に開催された「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」において、平成23年8月頃に提示予定とされていた内容です。今後提示予定となっている情報も少なくないことから、ウェルでは新たな情報を入手し次第、情報提供していく予定です。

・平成23年9月末~10月(ウェルとしての予想)
  • 国保連合会を通じた介護予防・日常生活支援総合事業の審査支払等システムにかかる事務連絡(インタフェース案(未提示分)等)
  • 介護予防・日常生活支援総合事業の基本事項
解説
日本コンピューター株式会社
社会保障システム担当
甲木 良平

出典:厚生労働省老健局介護保険計画課 事務連絡 平成23年7月27日 参考資料 資料1(WAMNETより)

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