特集

障害者総合支援法の改正について
平成24年6月に障害者総合支援法が成立し、各種改正内容について、平成25年4月及び平成26年4月に施行されます。 wel.ne.jpでは法改正の内容や今後の法改正の動向などの特集記事を随時、掲載していきます。

第2回 障害支援区分の創設について~その1~

2013年10月24日
「障害者総合支援法」における平成26年4月施行分の主な改正内容は
以下の通りです。

<平成26年4月施行分の主な改正内容>
 『(1)障害支援区分の創設』
 『(2)重度訪問介護の対象拡大』
 『(3)ケアホームとグループホームの一元化等』

『(1)障害支援区分の創設』について、
「障害支援区分の創設の概要内容、スケジュール」(今回掲載)と
「障害支援区分の見直し内容の詳細」(次回掲載)の
2つの記事に分けて掲載します。

なお、「障害支援区分」は従来の「障害程度区分」から判定基準が一部変更と
なることから(詳細は後述)、障がい者の方のサービス利用へも
影響があるだけでなく、市町村の事務運用、及び市町村が
利用している事務処理システムへも影響が発生する内容となります。
今回の記事では、その中で主に市町村事務に焦点を置いた内容を掲載します。

障害支援区分創設の概要について

これまでは、障がい者等の心身の状態を総合的に示すために
「障害程度区分」が利用されていました。
しかし、「障害程度区分」は、知的障がい者及び精神障がい者について、
一次判定で低く判定され、二次判定で引き上げられている割合が高いことから、
知的障がい者及び精神障がい者の特性に応じて適切に一次判定が行われるように、
「障害支援区分」という新たな名称の下、見直しがされます。

「障害程度区分」から「障害支援区分」に変更することに伴う
主な影響は以下の通りです。
変更内容主な影響
「障害程度区分」を「障害支援区分」に名称を変更「障害程度区分」という名称は、障がい福祉サービスに関わる様々な内容に表記されている名称(例えば市町村が本人に発行する受給者証や広報資料など)であるため、全体的な表記の見直しが必要となります。
判定方式の
変更
前述したとおり、従来の基準では知的障がい者・精神障がい者の方に対する判定に問題があったため、判定方式の見直しがされます。 主な見直しのポイントとしては「認定調査項目」、及び「コンピューター判定」が挙げられています。

(1)認定調査項目の見直し
「障害程度区分」は国が定めた認定調査項目を基に、専門の調査員が調査した結果が主な基準となり判定されます。そのため、今回の改正では知的障がい者・精神障がい者の方に対して適切に一次判定が行われるように認定調査項目の見直しが行われます。
また、認定調査項目が変更となることで、調査員に対する研修なども改めて行う必要があります。

(2)コンピュータ判定の見直し
「障害程度区分」は認定調査項目をコンピュータに取り込んで判定を行います。そのため、認定調査項目の見直しに伴い市町村が利用している事務処理システムにも影響が発生します。

なお、今回の障害者総合支援法において、「障害程度区分」は「障害支援区分」に
改められましたが、

障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方について

平成28年4月を目途に検討することも記載されています。
そのため、平成28年4月に障害支援区分の認定の方式等が変わる可能性があります。
(補足)
障がい児・者の社会的状況(介護者、居住の状況等)を考慮すべてきとの指摘や
総合福祉部会で提言された協議調整方式、支援ガイドラインについての考え方の
課題もあり、障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方について、
平成28年4月を目途に検討することが総合支援法の附則に記載されています。

障害支援区分の施行に向けたスケジュール

障害支援区分の施行に向けたスケジュールが提示されています。
スケジュールの主なポイントは以下の通りです。
スケジュール主な内容
平成25年6月~7月障害支援区分開発に係るモデル事業の実施
平成25年7月厚生労働省HPに新判定方式の意見を募集
平成25年10月上旬新判定方式の確定
平成25年11月下旬~12月上旬新判定ソフト(テスト版)の配布
平成26年1月中旬判定ソフト(正式版)の配布
平成26年2月~3月各市区町村施行準備
平成26年4月障害支援区分の施行


資料:厚生労働省HP 社会保障審議会障害者部会(第50回)「○資料4 障害者総合支援法の施行に関わる主な検討課題」より転載

スケジュールでは、平成26年2月~3月が各市町村施行準備期間となっています。
しかし、上記の「障害支援区分創設の概要」で記載している通り、各種表記の変更や、
事務手順・事務処理システムなどにも大きな影響があるため、
平成26年2月~3月の2ヶ月間では市町村事務の準備が
間に合わない恐れがあります。
そのため、市町村は、これまでに提供されている情報を踏まえて、
計画的な準備作業や関係者との調整作業が求められることになります。


※当記事は社会保障審議会障害者部会(第50回)で提示された情報を基に作成をしています。
 今後、障害者総合支援法の本施行までに、記載内容が変更となる可能性があります。

添付

「障害者総合支援法の施行に関わる主な検討課題」 - PDFファイル

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