日本社会福祉士会のボランティアとして、2011年11月に1週間、岩手県陸前高田市で活動しました。3.11以降、個人としてまた職務の中で、それまでに何度か岩手・宮城を訪れていましたが、個別ケースに向き合う社会福祉士としての活動はこの時が初めてでした。
一週間の活動の中で大半を占めたのは、市が行うローラー作戦の実働部隊として、二人一組で対象者の方々を訪問し、現在の生活状況を伺うことでした。
住民同士のつながりを感じた1週間
アポなしで突然の訪問にも関わらず、高田の皆さんは私達を拒むことなく質問に応じてくれます。もし同様の事態が関東で起きたら、被災者となる首都圏の私達は、他都市からのボランティアの方や派遣職員の方々を同様に、温かく迎え入れ、受け入れることができるだろうか?と、ふと思いました。
また、近隣関係の強さを感じることも多々ありました。訪問先が不在のようで玄関先で往生していると、隣の方が不在の理由を教えてくれるのです。さらに、聞き取りの中でも、ご近所づきあいのつながりの強さをにじませる発言を多く聞くことができました。
近隣との関係が比較的希薄になってしまっている都会では、隣人の顔が分からないことも稀ではありません。そんな中で大規模な災害が発生したら、安否確認ひとつとっても、困難を極めることになるのではないでしょうか。
復興に向けての地域づくりにおいても住民同士のつながりは重要です。例えば、滞在中に訪れたサロンでは、参加者となる高齢者を引き寄せているのは地元の一般の方でした。そんなところからも、有事に備えて、平常時から住民同士が積極的につながっておくことが大切だと強く実感しました。
困ったときに助け合える誰か
この先、どんなに福祉サービスが充実しても、最後に問われるのは人と人とのつながりだと思います。「3.11」、その時、大事な人と連絡がつかず、不安な思いをしたのは私だけではないはずです。困ったときに助け合える誰かがいる、それは家族や友人だけではありません。お隣、ご近所の身近な方々ともつながっていられたら、どんなに心強いかと思います。
そのために各個人、地域は何をしていったらいいのか、行政や社会福祉協議会などの団体は地域に対してどう支援していくのか、これから私達ができること、すべきことは多くあると感じています。
(社会福祉士 宮腰由香)


