子ども・子育て新制度では、制度施行に伴う新たな財源が必要となるため、国は予め必要となる財源の試算を行っています。
財源確保の観点は、第1回の記事でも取り上げた子ども・子育て新制度のポイントの中にあります。
<子ども・子育て新制度のポイント>
1.質の高い幼児期の学校教育・保育の総合的な提供
2.保育の量的拡大・確保
3.地域の子ども・子育て支援の充実
この中で「2.保育の量的拡大・確保」を実施した場合、「量の拡大=保育施設の増加」、ひいては「保育施設の増加=保育従事者の増加」となります。
急激な保育施設・保育従事者の増加は保育の質低下を招く恐れがあることから、その防止策も同時に実施する必要もあり、特に財源が必要となるポイントです。
<国が試算する必要な財源の具体的な数値>
国は子ども・子育て新制度の施行により、総額で約7,000億円の財源が必要と試算しており、以下の点に予算配分を大別しています。
1.待機児童解消のため、保育等の量を拡充するために必要な費用…約4,000億円
この約4,000億円の内訳は以下の通りです。
・認定こども園、幼稚園、保育所の拡充…約3,000億円
・放課後児童クラブの拡充 …約100億円
・その他保育施策の拡充(延長保育等)…約1,000億円
2.職員配置基準の改善をはじめとする保育等の質の改善のための費用…約3,000億円
この約3,000億円の内訳は未定ですが、以下の内容に予算分配がされます。
・0~2歳児の受入体制の強化
・3歳児を中心とした配置基準の改善
・病児・病後児保育や休日保育の職員体制の強化
・地域の子育て支援拠点における子育てコーディネーターによる利用支援の充実
・放課後児童クラブ、社会養護施設の職員体制の強化
<財源の確保方法>
国は今、子ども・子育て新制度だけでなく、医療・介護等も含めた社会保障制度全体の改革を考えており、その改革全体に要する費用を消費税増税により賄う予定です。
そのため、子ども・子育て新制度に必要な約7,000億円も消費税の増税分が財源となっています。
消費税増税法案そのものは前国会で可決されましたが、増税の実施有無は経済状況を鑑みるという前提条件が付けられているため、今後の消費税増税に関する方向性次第では、子ども・子育て新制度の施行時期や、具体的な実施内容に影響が出る可能性もあります。
子ども・子育て新制度は、子どもの育成を社会全体で支えるという観点から、社会保障制度全体の改革の一つとして位置付けられています。
そして、それ故に財源として消費税の増税分が充てられているため、適切な内容に予算配分がされていくかどうか今後も注目していく必要があります。
子ども・子育て支援新制度特集
子ども・子育て支援新制度は平成27年4月から施行される子育て支援の新しい制度です。
wel.ne.jpでは制度内容や国の説明会レポートなどの特集記事を随時、掲載していきます。
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第8回 子ども・子育て新制度の概要(3)
~国が試算する必要な財源と確保方法~
2013年5月21日


