特集

子ども・子育て支援新制度特集
子ども・子育て支援新制度は平成27年4月から施行される子育て支援の新しい制度です。
wel.ne.jpでは制度内容や国の説明会レポートなどの特集記事を随時、掲載していきます。

第16回 利用定員の考え方について

2014年1月28日
子ども・子育て新制度において、施設は、以下の内容を満たすことが求められます。
1.学校教育法、児童福祉法等に基づく認可基準等
2.子ども・子育て支援法に基づく運営基準

この中で運営基準については、国が定める基準を踏まえて自治体が条例として策定を行うことから、子ども・子育て会議にて、国が定める基準について、議論が行われています。

最終的に自治体の条例に準じることから、運営基準は、自治体毎に異なるものとなりますが、以下の事項については、国が「従うべき基準」として示す内容に規定されています。

1.利用定員に関すること
2.子どもの適切な処遇の確保及び秘密の保持並びに子どもの健全な発達に密接に関連すること

この中で、「利用定員に関すること」については、複数の検討事項があることから、子ども・子育て会議にて、細かな議論が行われています。

利用定員の考え方は、施設運営における重要なポイントであることから、今回の記事では、子ども・子育て会議で検討が行われている内容をご紹介します。


<利用定員に関する考え方の概要>
子ども・子育て新制度では、施設の類型、及び認定区分(※)毎に、利用定員を定める必要があります。
なお、新制度施行の際に存在する既存の施設については、改めて届け出をせずとも、施設型給付費を受ける確認があったものとみなす「みなし確認」制度が適用されますが、認定区分に応じた利用定員は、既存の施設でも新制度に沿った設定を行う必要があります。

現在、国が示している利用定員の設定に関する考え方は下記表の通りです。


資料:「子ども・子育て会議(第10回)、子ども・子育て会議基準検討部会(第11回)合同会議」資料3確認制度についてより転載


これを踏まえて、以下の点が主な論点として挙げられています。
1.施設における利用定員の最低数との関係
2.子どもの年齢区分との関係
3.保育標準時間・保育短時間区分との関係

これら3点について、現在議論が行われている内容をご紹介します。

<1.施設における利用定員の最低数との関係>
現行制度では、利用定員の最低数は、施設の類型毎に異なっています。
保育関係は小規模施設を除き、最低定員が20人以上となっており、幼稚園は最低定員の規定はありません。
また、認定こども園は幼稚園・保育所の認可基準に準じていますが、特例として全体定員が60人以上であれば、保育所部分の定員は10人以上で良い、という規定になっています。

これらの現状を踏まえた上で、施設型給付費・委託費の対象となる施設では、保育所と認定こども園の最低定員は20人以上とし、幼稚園は現行通り最低利用定員を設けない方向で議論が行われています。
また、地域型保育給付費の対象である小規模保育事業、家庭的保育事業等においては、この規定は適用されないため、現行基準と同等になると想定されます。

<2.子どもの年齢区分との関係>
現行制度では、幼稚園は学年制、保育所は年齢別のクラス編成、または複数年齢の子どもを合同で保育している場合など、施設によって対応が異なっています。

一方、子ども・子育て新制度では、1号~3号の認定区分が設定されることから、認定区分と年齢毎の利用定員に関する考え方の議論が行われています。

現在の方針は、国としての規定は以下の分類に留め、地域の実情等に応じて、更に細かい区分分けをすることも可能としています。
・1号認定…1号認定として一つの定員区分を設定
・2号認定…2号認定として一つの定員区分を設定
・3号認定…3号認定の中で、0歳児と1~2歳児で定員区分をそれぞれ設定

<3.保育標準時間・保育短時間区分との関係>
子ども・子育て新制度では、2号・3号認定の際、1日11時間の利用が可能な保育標準時間認定と、1日8時間の利用が可能な保育短時間認定を行うことから、標準時間認定と短時間認定の区分に応じた、利用定員設定有無に関して議論が行われています。

標準時間認定・短時間認定は、保護者の働き方次第で年度途中にも変動が生じることから、区分毎の利用定員は設けない方向で検討が進んでいます。
ただし、地域の実情に応じた自治体判断、又は事業者の申請により区分毎の利用定員を設けることも可能となる見込みです。


利用定員の考え方は、今回ご紹介した内容以外にも定員割れ・定員超過などの取り扱い、保護者の就労状況の変化に応じた定員の取り扱いなど、他にも議論が行われている観点があります。
それらについても今後の記事でご紹介していきます。

※認定区分とは
子ども・子育て新制度では、子育てサービスの利用に際して子どもの状況に応じて、以下の区分認定を行います。
・1号認定…3歳児以上で学校教育のみ(保育の必要性はなし)を必要とする子ども
・2号認定…3歳児以上で保育を必要とする子ども
・3号認定…3歳児未満で保育を必要とする子ども

  • ソーシャルブックマークに登録する
  • はてなブックマークに登録


子ども・子育て支援新制度特集 バックナンバー