子ども・子育て新制度では、幼保連携型認定こども園の見直し、及び地域型保育事業が新設されるため、国はそれらに対する新たな認可基準の検討を行います。
今後の予定としては、平成25年度中に、国が認可基準に関する条例の策定を行い、平成26年度以降、各自治体が国の条例を基にして、認可基準を策定する予定です。
今回の記事では、現在提示されている論点や課題をご紹介します。
<新たな幼保連携型認定こども園の認可基準について>
認可基準を検討する上で、現行の幼保連携型認定こども園の認可基準を踏まえた論点整理がされています。
○現行の幼保連携型認定こども園の認可基準
幼稚園、及び保育所の認可基準を満たした上で、主に以下の要件を満たすことが必要となります。
・幼稚園機能と保育所機能を併せ持つことから、教育と保育の一体的な提供
・保育所では実施をしない3歳以上児に対する教育と保育の同時実施
・子育て支援事業(子育て広場など)を保護者の要望に応じて提供する体制の確保
・3歳以上児は子どもによって、幼稚園機能のみ利用(14時まで)と保育所機能も利用(17時まで)と別れるため、子どもによって利用時間に違いが出る点に対する配慮
・3歳未満児(保育所機能のみ利用)と3歳以上児(幼稚園機能も利用)に一貫したサービス提供をすることから、保育から教育への切り替わりに対する配慮
・小学校との連携の実施
・保護者の子育て力向上支援の実施
・認定こども園である旨の表示
なお、既存の保育所等から移行する場合、認可基準に関する以下のような特例制度もあります。
・運動場は付近の適当な場所で代替可、園舎・運動場の面積は保育所の面積基準で可(保育所から移行する場合)
・保育室・屋外遊戯場の面積は幼稚園の面積基準で可(幼稚園から移行する場合)
○現行基準を踏まえた検討課題
・学校教育・保育の質を確保する観点から、現行基準以外に追加すべき内容の有無
・職員配置基準の見直しの有無
・既存の保育所等から移行する場合、移行に主眼を置くあまり質の低下が発生しないための配慮
・認可基準において「地方自治体が地域特性などを加味して臨時的な対応ができる」事項の検討
幼保連携型認定こども園は、これまで施設数の伸び悩み原因として、厚生労働省・文部科学省両省による認可基準の設定など、二重行政が指摘されてきました。
そのため、新しい認可基準の検討は、今後の施設数増加を左右する重要な内容です。
現時点では、検討課題が提示されている段階ですが、今後の議論を注視していく必要があります。
<地域型保育事業の認可基準について>
地域型保育事業には複数の事業が含まれるため、まずは各事業の分類を改めて挙げます。
・小規模保育(利用定員6人以上19人以下)
・家庭的保育 ※保育ママ(利用定員5人以下)
・居宅訪問型保育
・事業所内保育(主として従業員の子どものほか、地域において保育を必要とする子どもにも保育を提供)
これらの事業は現在、自治体毎に基準を設けているため、自治体毎に事業内容の差異があることから、全国統一で満たすべき基準と、自治体の裁量で判断できる部分を整理する予定です。
その中で、全国統一で満たすべき基準について、以下のような検討課題が挙げられています。
○現在の検討課題
・各事業毎に職員の保育士資格に係る基準についての検討
・特に小規模保育は現在の保育所分園、グループ型小規模保育、へき地保育など様々な事業からの移行が想定されるため、保育士資格の基準だけでなく、事業内容の整理が必要
現在、家庭的保育は、保育者に求める研修要件に自治体毎の差異があるため、統一的な研修要件の要否などを検討
・居宅訪問型保育は、職員の資格要件に関する基準はないため、職員の質の確保方策の検討
・居宅訪問型保育は、相手方の居宅にて保育を行うことから、面積基準設定の要否などを検討
待機児童は、保育所等の設置場所確保が困難な都市部に集中しており、かつその大半が3歳未満児であることから、小規模保育や家庭的保育などの地域型保育事業の拡充は、重要な待機児童対策となります。
幼保連携型認定こども園と同様に、地域型保育事業も認可基準次第で、今後の施設数が左右されるため、今後の議論を注視していく必要があります。
今回の記事では幼保連携型認定こども園、地域型保育事業それぞれの認可基準に関する検討内容をご紹介しましたが、今後より詳細な内容が提示された際には、個々の内容についてより詳細な記事を掲載していきます。
子ども・子育て支援新制度特集
子ども・子育て支援新制度は平成27年4月から施行される子育て支援の新しい制度です。
wel.ne.jpでは制度内容や国の説明会レポートなどの特集記事を随時、掲載していきます。
wel.ne.jpでは制度内容や国の説明会レポートなどの特集記事を随時、掲載していきます。
第12回 制度施行に向けた具体的検討(3)
~認可基準の検討~
2013年7月24日


