この法律は現在大きな社会問題となっている少子高齢化問題を解消する手段の一つとして制定されたものです。
少子高齢化問題について
日本は現在、世界で最も高齢化の進んでいる国であり、人口も減少傾向にあって、統計では2055年には総人口が9,000万人を下回り、総人口に占める65歳以上の割合が41%にもなることが見込まれています。

資料:「第1回「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議」資料1-1 将来推計人口(平成18年推計)の概要より転載
少子高齢化社会の原因については様々な観点がありますが、大きな原因の一つとして出生率の低下が挙げられています。
そのため、出生率低下に歯止めをかけるべく「子どもを産み、育てやすい社会」の創設を目指して子ども・子育て支援法が制定されました。
子ども・子育て支援法のポイント
「子どもを産み、育てやすい社会の創設」を目的とした子ども・子育て支援法の大きなポイントは以下の3点です。
1.質の高い幼児期の学校教育・保育の総合的な提供
2.保育の量的拡大・確保
3.地域の子ども・子育て支援の充実
1.「質の高い幼児期の学校教育・保育の総合的な提供」に向けて
幼児教育と保育を一体的に提供する「認定こども園」制度の改善を目指しています。
認定こども園は3歳以上児に幼児教育を提供する幼稚園機能と0歳児から未就学児に保育を提供する保育所機能を併せ持つ施設ですが、現在全国の総施設数が500弱となっており、幼稚園数約14,000施設・保育所数約20,000施設と比較して数が伸び悩んでいます。
伸び悩みの主な原因は管轄省庁の二重行政化であると言われており、認定こども園の幼稚園機能は文部科学省管轄、保育所機能は厚生労働省管轄となっています。そのため、認可や補助金申請の事務手続きが二重に発生してしまい、認定こども園の事務負荷が高くなってしまっています。
認定こども園は幼稚園機能と保育所機能を併せ持つ施設であることから、利用者の多様なニーズに対応する受け皿となることが見込まれるため、国は二重行政化の改善を図り、認定こども園の拡充を目指しています。
2.「保育の量的拡大・確保」について
現在、子育て環境の大きな問題として待機児童問題が指摘されていますが、その大きな要因として保育施設そのものの量的な不足が挙げられています。それに対し、国は4,000億円の費用を投じて保育の量的拡大を図ろうとしており、平成24年度現在から平成29年度末までの具体的な数値目標も掲げています。
○認定こども園・幼稚園・保育園の数値目標
保育利用児童数を225万人から265万人へ増加
※特に待機児童数が多い3歳未満児は86万人から122万人へ増加
○放課後児童クラブの数値目標
85万人から129万人へ増加
3.「地域の子ども・子育て支援の充実」について
地域における子育て支援に関するさまざまなニーズに応えることができるよう、「放課後児童クラブ(子どもルーム)」、「一時預かり」、「延長保育」、「地域子育て支援拠点事業」、「妊婦健診」などの事業の拡充を図ることを目指しています。
共働き家庭の増加など、利用者のライフスタイルが時代と共に変化していることから、多様なライフスタイルに柔軟な対応ができるように市町村が実施する各種事業の拡充を行い、地域特性や利用者のライフスタイルに応じた子育てのしやすい環境構築を目指しています。


