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解説!介護給付費等のインターネット請求
介護給付費等の請求処理について、平成26年11月からインターネット回線を利用できる予定です。wel.ne.jpでは、インターネット回線を利用した請求処理の概要や利用方法等の情報記事を随時、掲載していきます。

第13回 ★代理人必見★介護保険インターネット請求に伴う代理請求の概要等について

2014年8月22日
 インターネットを利用した請求処理について、障害者総合支援と同様に、介護保険においても、事業所に代わって代理人が請求処理(代理請求)を行うことが可能となります。

 ※障害者総合支援の代理請求の仕組みについては、以下の記事を参照して下さい。
「特集記事:第7回 代理人請求について」

 今回は、代理請求の概要及び代理人になるための申請方法等や介護保険と障害者総合支援の代理請求で異なる内容を解説します。

代理請求の概要


代理請求の概要は以下の通りです。

 ○代理請求とは、代理人が介護保険事業所に代わって請求を行うことです。
  (例:介護保険事業所が代理請求業者へ委任する場合等)

 ○代理請求を行う場合、介護保険事業所は代理人へ請求事務を委任します。

 ○代理人は介護保険事業所から委任された請求事務を行うにあたり、
  国保連合会へ代理人情報登録申請を行います。



資料:国保中央会HP 平成25年11月28日掲載「1_介護給付費等のインターネット請求について」から一部転載


インターネット請求利用の流れ(代理人)


代理人のインターネット請求利用に関する流れは、大きく以下の3種類です。

 (1)国保連合会への届け出
 (2)電子請求受付システムへの接続確認
 (3)電子証明書の取得

なお、「(2)電子請求受付システムへの接続確認」と「(3)電子証明書の取得」の内容は、以前の記事(第12回 ★介護保険事業所向け★インターネット請求の申し込みから利用までの流れについて)で紹介した介護保険事業所と同様の流れとなりますので、今回は、介護保険事業所と代理人で申請方法に相違のある「(1)国保連合会への届け出」の内容を解説します。

(1)国保連合会への届け出
 代理人は代理請求を行うにあたり、インターネット上で動作する「電子請求受付システム」から代理人情報の登録を行った上で、代理人申請で必要な申請書類をダウンロードし、国保連合会へ郵送(又は持参)します。

なお、現在の障害者総合支援でも、代理請求を行うことが可能となっていますが、その際に、「電子請求受付システム」で代理人情報を登録する機能は設けられていません。
 介護保険のインターネット請求に合わせて、新たに「電子請求受付システム」で代理人の申請情報を登録する機能が新たに追加されるようです。



資料:国保中央会HP 平成25年11月28日掲載「1_介護給付費等のインターネット請求について」から一部転載


(補足_他県事業所の代理請求)
インターネット請求では、自県介護保険事業所のほかに、他県介護保険事業所も代理請求を行うことが可能となっていますが、その場合、代理請求を行う国保連合会単位に、代理人の届け出を行う必要があります。


資料:国保中央会HP 平成25年11月28日掲載「1_介護給付費等のインターネット請求について」から一部転載


代理人において「電子請求受付システム」で利用可能な機能


 基本的な機能は介護保険事業所と同様ですが、代理人固有の機能(通知文書受渡)が一部存在します。代理人固有の機能(通知文書受渡)を、以下に解説します。
※「電子請求受付システム」で利用な機能は、以下の特集記事を参照ください。
「特集記事:第11回_「「電子請求受付システム」の詳細機能について」

○代理人固有の機能(通知文書受渡)の説明
 代理人固有の機能(通知文書受渡)について、請求処理の流れと合わせて紹介します。

(1)「請求から通知文書取得」までの流れ(代理人)
 「(1)請求」から「(4)通知文書(返戻通知・支払通知」取得までは、介護保険事業所と同様の流れ(同様の機能)を利用し、請求処理を行います。最後の「(5)通知文書受渡」が代理人固有の機能となります。


資料:国保中央会HP 平成25年11月28日掲載「1_介護給付費等のインターネット請求について」から一部加工


(2)代理人固有の機能(通知文書受渡)※電子請求受付システムを利用
代理人は、取得した支払決定額通知書等の通知文書を介護保険事業所へ受渡します。

資料:国保中央会HP 平成25年11月28日掲載「1_介護給付費等のインターネット請求について」から一部転載


代理人の「電子証明書」における留意事項


 「電子請求受付システム」を利用するためには、「電子証明書」を取得する必要があることを以前の記事(第4回 電子証明書を利用したセキュリティ対策について)で紹介しましたが、代理人の「電子証明書」における留意事項を以下に解説します。

(1)介護保険と障害者総合支援で「電子証明書」の共有が可能
 介護保険事業所と障害者総合支援事業所との双方で代理請求を行う場合、1枚の「電子証明書」でインターネット請求を行うことが可能です。


資料:国保中央会HP 平成25年11月28日掲載「1_介護給付費等のインターネット請求について」から一部転載


(2)1枚の「電子証明書」で請求可能な事業所数は100事業所まで
 障害者総合支援の代理請求では、「電子証明書」における請求可能な事業所の上限数は定められていませんでしたが、介護保険の代理請求では、1枚の「電子証明書」で請求可能な事業所数は100事業所までとされており、100事業所を超える事業所の代理請求を行う場合は、新たに「電子証明書」を取得する必要があります。(100事業所単位で「電子証明書」が必要

資料:国保中央会HP 平成25年11月28日掲載「1_介護給付費等のインターネット請求について」から一部転載


 代理請求の申請方法や利用方法等、基本的には障害者総合支援と同様の方針で検討が進められていますが、一部は介護保険と障害者総合支援で代理請求の仕組みで異なる内容(※1)があります。

 また、今回の介護給付費等のインターネット請求に合わせて、障害者総合支援の代理請求の運用が変更(※2)となる内容があります。

※1 介護保険の代理請求では、1枚の「電子証明書」で請求可能な事業所数は100事業所までの制限がある
※2 代理請求の申請方法について、「電子請求受付システム」で代理人情報を登録し、申請書等を郵送(又は持参)する運用に変更される。

 代理人は、代理請求の申請方法や利用方法並びに介護保険と障害者総合支援での代理申請の相違内容等を踏まえた上で、インターネット請求に向けた準備作業を進める必要があります。

※当記事は、平成25年11月28日(火)に国保中央会のホームページに掲載された情報を基に作成をしています。 今後、インターネット請求開始までに、記載内容が変更となる可能性があります。

添付


介護給付費等のインターネット請求について - PDFファイル

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