特集

平成30年度介護保険制度改正
「介護保険制度改正」は、3年間隔で制度内容を見直すこととされており、次の制度改正は平成30年度に予定されています。wel.ne.jpでは平成30年度介護保険制度改正の見直し内容などの特集記事を随時、掲載していきます。

第2回 介護保険制度の見直しに関する意見について(その2)

2017年3月15日
介護保険制度は、3年間隔で制度内容を見直すこととされており、次の制度改正は平成30年度に予定されています。 

平成27年度介護保険制度改正時は、「地域包括ケアシステムの構築と費用負担の公平化」を目指して、制度が施行されました。

参考サイト
平成27年度介護保険制度改正のポイント(まとめ)

平成30年度介護保険制度改正では「地域包括ケアシステムの深化・推進」と「介護保険制度の持続可能性の確保」の観点を踏まえ、平成28年2月から16回に亘って社会保障審議会・介護保険部会で検討が重ねられました。

社会保障審議会・介護保険部会検討結果の資料として、平成28年12月9日に「介護保険制度改正の見直しに関する意見」が提示されました。

参考サイト
第70回社会保障審議会・介護保険部会意見資料(平成28年12月9日開催)
資料1 介護保険制度の見直しに関する意見(案)


上記の会議内容を踏まえて、前回の特集記事では、平成30年度介護保険制度改正において「介護保険制度の持続可能性の確保」の観点で見直しが予定されている内容を特集記事として掲載しました。

参考サイト
第1回 介護保険制度の見直しに関する意見について(その1)

今回の特集記事では、平成30年度介護保険制度改正において「介護保険制度の持続可能性の確保」及び「その他の課題」の観点で見直しが予定されている内容を特集記事として掲載します。

<掲載内容>



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第70回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年12月9日開催)
「介護保険制度の見直しに関する意見(概要)」から転載


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第70回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年12月9日開催)
「介護保険制度の見直しに関する意見(概要)」から転載


介護保険制度の持続可能性の確保


○利用者負担割合の見直し

介護保険サービスを利用した際の負担割合について、平成12年4月の介護保険制度施行当初は、所得にかかわらず、一律「1割負担」でしたが、平成27年8月から一定以上所得のある方は「2割負担」に見直されました。

一方、70歳以上の現役並み所得者に関する医療保険の負担割合は、平成18年10月から「3割負担」に引き上げられています。


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第67回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年10月19日開催)
「参考資料1 利用者負担(参考資料)」から転載


介護保険サービス利用者の増加に伴い、介護保険料水準の上昇が見込まれる中で、世代間・世代内の公平性を確保しつつ、介護保険制度の持続可能性を高める観点から、負担能力に応じた負担となるように見直しを行うことが意見として提示され、具体的には、現役並み所得者の利用者負担割合を「3割負担」に引き上げる内容が示されています。

○自己負担限度額(高額介護サービス費)の見直し

1ヶ月における介護保険サービスの自己負担限度額について、平成27年8月から現役並み所得に相当する方は「37,200円」から「44,400円」に引き上げが行われました。

一方、70歳以上の一般(住民税課税者)に該当する方の医療保険の自己負担限度額は、平成18年10月から「44,400円」に引き上げられています。


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第67回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年10月19日開催)
「参考資料1 利用者負担(参考資料)」から転載


介護保険サービスの自己負担限度額においても、負担能力に応じた見直しを行うことが意見として提示され、具体的には、一般(住民税課税者)に該当する方の自己負担限度額を「37,200円」から「44,400円」に引き上げる内容が示されています。

○その他の見直しについて

「利用者負担割合の見直し」や「自己負担限度額の見直し」以外に、「ケアマネジメント費の利用者負担額導入(現在は、利用者負担額が0円)」や「要支援・要介護度に応じた利用者負担の見直し」等についても検討が行われましたが、平成30年度の介護保険制度改正時の対応は行われない見込みとなっています。

参考サイト
第67回社会保障審議会・介護保険部会資料(平成28年10月19日開催)
参考資料1 利用者負担(参考資料)



(1)軽度者への支援のあり方

平成27年度の介護保険制度改正時に、市町村が地域の実情に応じ、効率的かつ効果的にサービスを提供できるよう、介護予防訪問介護と介護予防通所介護を地域支援事業(総合事業)に移行する見直しが行われ、平成29年4月までに全ての市町村で実施される予定です。


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厚生労働省HP 「介護予防・日常生活支援総合事業の基本的考え方」から転載


参考サイト
厚生労働省HP 介護予防・日常生活支援総合事業の基本的考え方

地域支援事業(総合事業)の実施に伴い、市町村が地域の実情に応じて、独自の訪問型サービスを提供することが可能となりました。(ホームヘルパーの資格がない方でも、生活援助型のサービスを提供することが可能になる等)

なお、地域支援事業(総合事業)のサービスを利用できる方は、基本チェックリストにて事業対象者と判定された方、もしくは、要支援1、2の方とされており、要介護者は総合事業サービスを利用することが出来ません。

一方、要介護状態が軽度(要介護1、2)の方は、生活援助型のサービス利用が多いことを踏まえて、要介護状態が軽度(要介護1、2)の方も、地域支援事業(総合事業)に含めるべきではないかとの意見が示されました。


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第66回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年10月12日開催)
「参考資料1 軽度者への支援のあり方(参考資料)」から転載


上記意見に対して、まずは、介護予防訪問介護と介護予防通所介護の地域支援事業(総合事業)への移行を着実に進め、事業の把握・検証を行った上で、改めて検討を行うことが適当であるといった意見等が示されており、平成30年度から要介護状態が軽度(要介護1、2)の方を、地域支援事業(総合事業)への移行する案は見送られることが示されています。

ただし、介護保険サービスを提供する人材不足が喫緊の課題となる中、訪問介護における生活援助について、要介護度に関わらず、生活援助を中心にサービス提供を行う場合の緩和された人員基準の設定等を平成30年度介護報酬改定時に検討することが意見として示されました。

参考サイト
第66回社会保障審議会・介護保険部会資料(平成28年10月12日開催)
参考資料1 軽度者への支援のあり方(参考資料)


(2)福祉用具・住宅改修

【福祉用具】
福祉用具は、被保険者が居宅において自立した日常生活の便宜を図り、生活機能の維持・改善又は状態の悪化の防止や介護者の負担軽減を図る役割を担っています


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第66回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年10月12日開催)
「参考資料2 福祉用具・住宅改修(参考資料)」から転載


福祉用具における価格の設定は事業者の裁量によることから、同じ商品であっても、非常に高価な価格請求が行われているケースが存在するなどの課題があります。

上記課題への対応として、国が商品の貸与価格の全国的な状況を把握し、ホームページに商品の全国平均貸与価格を公表する仕組みを設けることが意見として示されています。

また、被保険者が適切な福祉用具を選択できるようにするため、福祉用具専門相談員は、商品の全国平均貸与価格等を説明することや機能・価格帯の異なる複数の商品を提示することを義務付けられることも意見として提示されています。

併せて、福祉用具専門相談員が作成する福祉用具貸与計画書をケアマネジャーにも交付することが適切であるとの意見も示されています。

さらに、商品の貸与価格に一定の上限を設けることも意見として提示されています。

なお、平成26年3月26日から公益財団法人テクノエイド協会のホームページにおいて、福祉用具貸与価格情報を閲覧する仕組みが構築されています。


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第66回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年10月12日開催)
「参考資料2 福祉用具・住宅改修(参考資料)」から転載


【住宅改修】
住宅改修は、段差の解消や手すりの設置などを通じて、被保険者の自立を支援する役割を担っています。


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第66回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年10月12日開催)
「参考資料2 福祉用具・住宅改修(参考資料)」から転載


住宅改修において、住宅改修事業者により、価格設定・施工技術・施工水準等のバラツキが大きいなどの課題があります。

上記課題への対応として、被保険者が市町村に対して、住宅改修の事前申請を行う際に提出する見積書類の様式(改修内容、材料費、施工費等の内訳が明確に把握できるもの)を国が示すよう、意見として示されています。

また、複数の住宅改修事業者から見積もりを取るようにケアマネジャーから被保険者に対して説明することや住宅改修における市町村の好事例を国が広く紹介すること等も意見として提示されています。

参考サイト
第66回社会保障審議会・介護保険部会資料(平成28年10月12日開催)
参考資料2 福祉用具・住宅改修(参考資料)




(1)総報酬割

第2号被保険者(40~64歳)が納めている介護保険料は、各医療保険に加入する第2号被保険者数に応じて負担する仕組みとなっています。

現在の制度では、所得水準の低い被保険者が多く加入している医療保険者(協会けんぽ等)の保険料負担が重い状況となっています。

上記課題への対応として、各医療保険者に加入する第2号被保険者数に応じた負担とするのではなく、被保険者の報酬額に比例して負担する仕組み(総報酬割)を導入する意見が示されています。


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第67回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年10月19日開催)
「参考資料2 費用負担(参考資料)」から転載


参考サイト
第67回社会保障審議会・介護保険部会資料(平成28年10月19日開催)
参考資料2 費用負担(参考資料)


(2)調整交付金

「後期高齢者比率が高いことによる介護給付増」と「被保険者の所得水準が低いことによる介護保険料の収入減」による市町村の財政力の差を解消するため、国が国保負担金25%のうち5%を「調整交付金」として負担しています。


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第61回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年8月19日開催)
「参考資料2 費用負担(総報酬割・調整交付金等)(参考資料)」から転載


今後、2025年にかけて全国的に75歳以上の人口が急増し、後期高齢者加入割合のばらつきが縮小されること等を踏まえ、調整交付金における年齢区分について、現行の「65~75歳」「75歳以上」の2区分から、「65歳~74歳」「75歳~84歳」「85歳以上」の3区分に細分化し、調整能力を強化することが意見として示されています。


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第61回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年8月19日開催)
「参考資料2 費用負担(総報酬割・調整交付金等)(参考資料)」から転載


参考サイト
第61回社会保障審議会・介護保険部会資料(平成28年8月19日開催)
参考資料2 費用負担(総報酬割・調整交付金等)(参考資料)


その他の課題


(1)保険者の業務簡素化(要介護認定)

要介護(要支援)の認定者数は、平成27年4月時点で約608万人となっており、制度施行当初から約2.8倍に増加し、市町村における事務量も増加傾向となっています。

これまでも市町村における事務負担の軽減を図る観点から、要介護認定に係る有効期間の延長を段階的に実施してきましたが、新規申請や区分変更申請後における有効期間上限経過時点での要介護度が変わらない人の割合を踏まえ、更新申請の認定時における有効期間の上限を最大で36ヶ月(現行は24ヶ月まで)に延長する意見が示されています。


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第63回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年9月7日開催)
「参考資料2 保険者の業務簡素化(要介護認定等)(参考資料)」から転載



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第63回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年9月7日開催)
「参考資料2 保険者の業務簡素化(要介護認定等)(参考資料)」から転載



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第63回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年9月7日開催)
「参考資料2 保険者の業務簡素化(要介護認定等)(参考資料)」から転載


参考サイト
第63回社会保障審議会・介護保険部会資料(平成28年9月7日開催)
参考資料2 保険者の業務簡素化(要介護認定等)(参考資料)


さらに、訪問調査等の内容が長期に亘り状態が変化していない(状態が安定している)被保険者は、要介護度もまた不変である蓋然性が高いことを踏まえ、介護認定審査会委員等の事務負担の軽減を図ることを目的とし、二次判定の手続きを簡素化する意見が提示されています。

(2)被保険者範囲

介護保険の被保険者範囲は、制度施行当初から65歳以上が第1号被保険者、40歳~64歳までが第2号被保険者とされています。

上記被保険者の範囲を拡大することに対して、以下の意見等が提示されましたが、介護保険を取り巻く状況の変化も踏まえつつ、引き続き検討を行うこととされ、平成30年度の介護保険制度改正時での対応は行われない見込みです。

<主な意見>
  • 受益と負担の関係が希薄な若年世代の納得感を得られない。

  • 給付の効率化や利用者負担のあり方を見直すことが先決である。

  • 障がい者の介護は保険になじまないため、税財源により慎重に対応すべき。

  • 将来的には介護保険制度の普遍化のために被保険者拡大は望ましい。

  • 介護保険制度の持続可能性の問題もあり、今から国民的な議論を巻き起こしていくことが必要である。


参考サイト
第62回社会保障審議会・介護保険部会資料(平成28年8月31日開催)
参考資料1 被保険者の範囲のあり方(参考資料)


(3)介護保険適用除外施設の住所地特例の見直し

介護保険適用除外施設から退所し、介護保険施設等に入所した場合等において、介護保険適用除外施設所在市町村が介護保険者となり、介護給付費を負担しているため、介護保険適用除外施設所在市町村の負担が重い課題がありました。

上記課題への対応として、介護保険適用除外施設から退所し、介護保険施設等に入所した場合は、介護保険適用除外施設に入所する前の市町村が介護保険者となり介護給付費を負担する意見が提示されました。


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第59回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年6月3日開催)
「参考資料3 介護保険適用除外施設における住所地特例の見直しについて(参考資料)」
から転載し、吹き出しを記載


参考サイト
第59回社会保障審議会・介護保険部会資料(平成28年6月3日開催)
参考資料3 介護保険適用除外施設における住所地特例の見直しについて(参考資料)


まとめ


介護保険制度改正の見直しに関する意見について、「地域包括ケアシステムの深化・推進」と「介護保険制度の持続可能性の確保」「その他の課題」に分けて整理されており、今回の特集記事では「介護保険制度の持続可能性の確保」と「その他の課題」に関する内容を特集記事として掲載しました。

「介護保険制度の持続可能性の確保」と「その他の課題」の取組みについて、主な意見として以下の内容が示されています。

1.利用者負担のあり方
  • 現役並み所得者の負担割合を「3割負担」、住民税課税者の負担限度額を「44,400円」に引き上げる。

2.給付のあり方
  • 要介護度が軽度(要介護1、要介護2)者の地域支援事業への移行は今後の検討課題とする。ただし、生活援助を中心としたサービス提供を行う場合の人員基準は、平成30年度介護報酬改定時に検討する。

  • 福祉用具貸与の全国平均貸与額を公表する。また、適切な福祉用具貸与価格を確保するために、上限額を設定する。

  • 国が住宅改修の見積もり書類の様式(改修内容、材料費、施工費等の内訳が把握できるもの)を提示する。

3.給付費用負担
  • 第2号被保険者の介護保険料について、総報酬割を導入する。

  • 調整交付金の年齢区分について、「65~74歳」「75~84歳」「85歳以上」の3区分に細分化する。

4.その他の課題
  • 市町村の事務負担軽減のため、更新申請者の有効期間上限を36ヶ月に延長することを可能とする。また、状態が安定している人の二次判定手続きを簡素化する。

  • 被保険者範囲の拡大は、介護保険を取り巻く状況の変化も踏まえて、今後の検討課題とする。

  • 介護保険適用除外施設から退所した場合、介護保険適用除外施設に入所する前の市町村が介護保険者とみなす。

最後に


平成30年度介護保険制度改正に向け、社会保障審議会・介護保険部会において、様々なテーマで検討が行われた結果を2回の特集記事で紹介しました。

平成12年4月に介護保険制度開始後、介護保険サービスの利用者が制度創設時の約3倍(500万人)を超え、介護保険サービス利用者数の増加に応じて、介護サービス提供事業者数も着実に増え、介護保険制度は介護が必要な高齢者の生活の支えとして定着、発展しています。


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第57回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年4月22日開催)
「参考資料1 保険者等による地域分析と対応(参考資料)」から転載


その一方、介護費用は増加の一途を辿り(制度創設時から約3倍(10兆円))、65歳以上の方が支払う介護保険料(1ヶ月)の全国平均額も制度創設時は3,000円を下回っていたものが、現在は5,000円を超え、2025年度(平成37年度)には、8,000円を超えることが見込まれています。40歳~64歳以下の方が負担する保険料についても、大幅に増加しており、その傾向は続くことが予測されます。


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第57回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年4月22日開催)
「参考資料1 保険者等による地域分析と対応(参考資料)」から転載


さらに、2025年(平成37年)には団塊世代の全てが75歳以上となるほか、2040年には団塊ジュニア世代が65歳以上になるなど、人口の高齢化は更に進展します。


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第57回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年4月22日開催)
「参考資料1 保険者等による地域分析と対応(参考資料)」から転載


また、「75歳以上人口の増加率」「要介護認定率」「一人当たりの介護費用」「施設サービスと居宅サービスの割合」等について、市町村による地域差が生じています。


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第57回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年4月22日開催)
「参考資料1 保険者等による地域分析と対応(参考資料)」から転載



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第57回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年4月22日開催)
「参考資料1 保険者等による地域分析と対応(参考資料)」から転載


介護保険サービスを支える介護職員の人材も確保する必要があり、2020年代当初における介護人材の需給ギャップを解消するため、約25万人の人材を確保するための対策が進められています。


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第63回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年9月7日開催)
「参考資料1 介護人材の確保(生産性向上・業務効率化等)(参考資料)」から転載


このように介護保険制度を取り巻く状況が大きく変化している中で、団塊世代が75歳以上となる2025年(平成37年)や団塊ジュニア世代が65歳以上となり、高齢者数がピークを迎える2040年(平成52年)も見据えて、今後も介護保険制が維持できるようにすることが重要となります。

介護保険制度を今後も継続することができるようにするために、以下の意見が示されています。

<介護保険制度の維持に向けた主な意見>
  • 質の高いサービスを提供することや財源と人材をより重点的・効率的に活用する仕組みを構築することで介護給付費の伸びを抑制する。

  • 利用者負担のあり方や保険料のあり方について、世代内・世代間の公平等を踏まえた見直しに取り組む。

  • 国と都道府県が一体となって支えつつ、介護保険の保険者である市町村の保険者機能を強化していく。


上記の内容を踏まえて、平成28年2月から16回に亘って社会保障審議会・介護保険部会で検討が重ねられ、平成28年12月9日に「介護保険制度改正の見直しに関する意見」が提示されました。

また、社会保障審議会・介護保険部会の検討内容等を踏まえて、平成29年2月7日に平成30年度介護保険改正内容の法律案(地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案)が国会に提示されています。

参考サイト
地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案
(平成29年2月7日提出)


平成30年度介護保険改正内容について、平成29年8月に第2号被保険者の介護保険料の見直し(総報酬割)が予定されており、それ以外の改正内容は、平成30年4月1日と平成30年8月1日に分けて施行される見込みです。

平成30年度介護保険制度改正について、被保険者にとっては、高所得者に対する利用者負担や第2号被保険者の保険料の見直しについて、特に影響があります。

介護保険事業者においては、居宅介護支援事業者の運営基準の見直しや障がい者の方が介護保険の被保険者となった際に、継続して必要なサービスが受けられるサービス(共生型)が追加される予定であるため、どのような改正となるのか確認する必要があります。

市町村においては、平成30年度介護保険制度改正内容を踏まえて、第7期介護保険事業計画(平成30年~32年度)への検討を進めていくことになります。

当記事は平成28年12月9日まで開催された社会保障審議会・介護保険部会に提示された情報を基に作成をしています。

今後、平成29年3月10日に開催される全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議の内容等を踏まえて、平成29年4月以降に平成30年度介護保険制度改正の詳細内容を解説した特集記事を掲載する予定です。

添付


第57回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年4月22日開催)
参考資料1 保険者等による地域分析と対応(参考資料) - PDFファイル

第59回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年6月3日開催)
参考資料3 介護保険適用除外施設における住所地特例の見直しについて(参考資料) - PDFファイル

第61回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年8月19日開催)
参考資料2 費用負担(総報酬割・調整交付金等)(参考資料) - PDFファイル

第63回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年9月7日開催)
参考資料1 介護人材の確保(生産性向上・業務効率化等)(参考資料) - PDFファイル
参考資料2 保険者の業務簡素化(要介護認定等)(参考資料) - PDFファイル

第66回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年10月12日開催)
参考資料1 軽度者への支援のあり方(参考資料) - PDFファイル
参考資料2 福祉用具・住宅改修(参考資料) - PDFファイル

第67回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年10月19日開催)
参考資料1 利用者負担(参考資料) - PDFファイル
参考資料2 費用負担(参考資料) - PDFファイル

第70回社会保障審議会・介護保険部会(平成28年12月9日開催)
資料1 介護保険制度の見直しに関する意見(案) - PDFファイル

厚生労働省HP
介護予防・日常生活支援総合事業の基本的考え方 - PDFファイル

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