日本における、精神障がい者に関する法制度は次のような変遷を辿り、「隔離」から「共生」へと時代と共に変化してきています。
法律によって異なる「精神障害」の定義
精神保健福祉法(第5条)において「精神障がい者」とは、「統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する者をいう」と定義されています。その他の精神疾患には認知症、うつ病などの気分(感情)障害、高次脳機能障害も含まれます。
一方では、障害者基本法(第2条)において「精神障がい者」とは、「精神に障害があるため、継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者」と定義されています。
精神障がい者と権利擁護
精神障害は、「精神保健法」では疾病として「障害者基本法」では障害として定義され「精神障がい者は疾病と障害を併せ持つ」と言われています。また、精神疾患によって様々な「生活のしづらさ」が生じ、そのことから生活に障害があるとされています。
社会だけでなく家族や時には本人自身にも偏見があったり、本人に病識がないことなどが生活のしづらさの原因となっている場合もあります。
疾病があるために医療と切り離すことが難しく、症状の安定のため服薬管理が必要な場合が多く、長期入院を余儀なくされる場合もあります。特に統合失調症の場合は思春期から青年期に発病することが多く、入院や療養により社会参加の機会や社会生活の経験が少なくなることから、様々な困難や不自由さ不利益を抱えることになってしまっています。
(一般社団法人成年後見事務所アンカー 水谷)
(次回:精神障がい者にとっての成年後見制度(2)へ)




