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148.財政パンクの原因をケアマネの過剰サービス導入に求めるのは不適切2004/8/3NEW
- 2004年8月3日(火) 5:54
財政パンクの原因をケアマネの過剰サービス導入に求めるのは不適切
~統計的な概括からの検討の試論~
はじめに
(略)
1.要支援・要介護1の認定者数が増大した
表1、グラフ1で明らかなように要支援・要介護1の絶対数が大幅に増えています。他の介護度の増え方より大きいのです。また、要介護2が平成15年4月あたりより絶対数で減少しています。
平成15年4月と言えば、要介護認定一時判定ソフトが大幅に変更されました。その影響も考えられます。平成16年5月以降、要介護2が再び増加に転じれば、要介護2の減少は一時判定ソフト改定の影響だったことが明確となると思います。
こうした一時的な影響はありえますが、要介護認定者の増大はずっと一貫する傾向となっています。高齢者が増えていくのですから当然です。そして、その中での要支援・要介護1の認定者の増大がより大きいことも一貫しています。軽度の認定になるような方々が、今までよりも多く要介護認定を申請している結果になっていることは、これらの統計的な概括から確かに明らかと思います。
しかし、それは自然の流れのように思います。なぜなら、多くの高齢者が権利として介護保険を利用しようとしています。それはむしろ、介護保険制度が定着してきていることの現われともいえるのではないでしょうか。保険料を支払う→権利として介護サービスを利用したい→要介護認定申請→認定されれば、サービスを利用。こうした流れは、制度創設時に厚生省サイドから保険制度の良い点として大いに宣伝されてきたのです。それを受け売りでおしゃべりしていた方々も多かったのではないでしょうか。
(略)
要支援・要介護1を中心に要介護(要支援)認定者が増えた結果、サービス利用者も増え、結果として給付費総額も増えます。その実際を表2~4、グラフ2~4で確認してください。もちろん、居宅サービスにおいて要支援、要介護1の給付額は大きく増えています。
しかし、その絶対額は大きくないために、全体としての給付費総額は、厚生労働省が大きくターゲットにするほどの飛びぬけた問題ではないと思われます。むしろ、全体としての増加傾向の一環と考えたほうが適切ではないでしょうか?
2.要支援・要介護1の認定者のサービス利用の割合はむしろ低い
(略)
3.要支援・要介護1をターゲットにし、介護保険から外す方向に世論を誘導?
もちろん過剰給付の問題ケースは多数あると思われます。私もそうした側面を否定しません。「はじめに」でふれたように、現に当事者の方々がそう発言しているのですから、事実でしょう。そこまで私が否定したら失礼でしょう。しかし、それが介護保険財政パンクの原因と断定されたら、忙しい中で、でもまじめに、、、なんとかアセスメントに取り組みながら、ケアプランを立てながら、根拠に基づいた居宅介護支援に心がけて努力している多くのケアマネのみなさんに、もっと、もっと、失礼になるでしょう。
1、2で概括してきたように、要支援・要介護1が大きく介護保険財政を圧迫しているとか、要支援・要介護1の利用者が不必要なサービスを多用して介護保険財政を圧迫しているとかという議論は、全体の統計から見て、そうは言えないのではないかと言うのが、私の試論です。
要支援・要介護1をターゲットとして、そこに問題を集約させる。そして、要支援・要介護1を介護保険から外す世論に導く、そこに狙いがある政治的な宣伝ではないか。私はそう考えますが、みなさんは、いかがにお考えですか?
http://www.sala.or.jp/~keizou/sakkaku/sakkaku.htm
- [1]
- 2004年8月3日(火) 12:54
具体性のある、わかりやすく、説得力あるレポートですね。まったく同感です。
たしか、介護保険制度がスタートする直前くらいの時期に、厚生省(当時)と、厚生省の発表をほとんどそのまま報道しているマスコミが「日本の今度介護保険制度は、世界ではじめて『要支援』に対して保険給付するのです。こんなすばらしい、先進的な制度はないのです」と大宣伝していました。(この文書の原典を捜索中)この宣伝はいったいどこにいったのでしょう。
またkeizouさまが、明確に論破されていますが、厚生労働省やマスコミの「数字のごまかし」「統計の恣意的な活用」には、十分注意をはらい、わたしたち自身で、コツコツと調べ、評価し、多くのひとびとに「わかりやすく『あれはごまかしですよ』と、ねばりづよく宣伝」していくことが、かなり重要ですね。
今後ともがんばりましょう。
- [2]
- 2004年8月3日(火) 13:03
追伸です。昨日、厚生労働省のホームページから「介護部会の報告」(A4版83ページ)をダウンロードして4でみましたが、この文書は「国民や利用者や事業所で働いているかたたちをあざむく」という意味では、たいへん平易で説得力のある内容になっているのです。ぼくも、冷静に事実をもって批判していく作業を開始しています。とくにkeizouご指摘の「要支援と介護1の利用者増が、財政を圧迫しているわけではない」ということと「要支援、介護度1の認定がふえるということは、文句をつけるようなことではない」ということあたりも、大きなポイントですね。
- [3]
- 2004年8月3日(火) 21:51
言葉とは難しいものですね。私の表現した言葉を再録すると以下の通りです。
「要支援と介護1の利用者増が、財政を圧迫しているわけではない」ということ
→「要支援・要介護1が大きく介護保険財政を圧迫しているわけではない」ということ。あるいは、「要支援・要介護1の利用者が不必要なサービスを多用して介護保険財政を圧迫しているわけではない」ということ。
「要支援、介護度1の認定がふえるということは、文句をつけるようなことではない」
→「軽度の認定になるような方々が、今までよりも多く要介護認定を申請している結果になっていることは、制度創設時に厚生省サイドから保険制度の良い点として大いに宣伝されてきたこと。」
- [4]
- 2004年8月3日(火) 22:59
私は厚労省の報告書に賛同するものではありませんが、マスコミに先導されて、多少、先入観をもって報告書を見られているのではないでしょうか。
軽度をはずすという表現はなく、介護予防が効果的な方(いわゆる廃用症候群)は予防メニューが優先し、予防メニューが効果的でない方(軽度痴呆や膝関節痛などの慢性疾患)でない方は介護メニューと書かれてあります。ただその振り分けを誰がやるのか、手法は?ということは書かれありません。私はそれが実態的にできないと思っています。
「軽度の」利用増が財政を圧迫しているということも書かれてないと思います。圧迫しているのは一人年間で300万円から350万円のコストとなっている施設利用者なのは明らかです。
厚労省としては、軽度の利用のコストを問題視しているのではなく、太宗をしめる軽度の方がそのままどんどん3・4・5に進んでしまうと制度が破綻するということから10年後の制度の持続性を言っており、それ自体私はその通りだと思います。
ではどうするか?地域包括センターで介護予防プラン作り介護予防メニューを取り入れつつ、介護メニューとの連携をはかっていくという構想(報告書P77の図-この図が報告書の全体像を表している)ですがかなり無理があります。
具体的な内容と言いつつ全く具体性がなく、ページが多いだけの今後の検討の指針というレベルです。在宅系だけいじっるにいじって、最も財政的にもケアでも問題とすべき施設系はほとんどさわらずです。介護度の悪化を言うなら施設の介護度進行データもだすべきですよね。
無駄口を書きましたが、すみません。
- [5]
- 2004年8月4日(水) 0:15
RIKKY さん、ありがとうございます。無駄口では決してないです。
「予防メニューが優先」、この「優先」が曲者です。「介護保険優先」というのは実際は、障害者施策は利用できない。こうしたことがしばしばありましたので、、、。
「10年後の制度の持続性」のために3年後から実際は切りすてるのではないかそれを心配します。
地域包括センターときれいなことをいっても、現在の在宅介護支援センターの鞍替えのようです。補助金を年間300万円台などと一人分の人件費も賄えないレベルで高度な事を要求するスタイルをとっても、底が割れてしまいます。安上がりで名目だけはカッコづける姿勢が透けて見える気がします。
もちろん、否定ばかりではいけません、私たちも、提案して行く能力を持たなければいけませんね。
いろいろお教え下さい。よろしくお願いします。
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